ベトナム出身女性がつくる麺料理「フォー」
特集はベトナム出身の女性がつくる麺料理「フォー」です。現地では朝食の定番で、長野県池田町に移住した女性が「朝フォー」の店を出しました。コロナの影響で長く祖国には帰れていませんが、新天地で奮闘中です。
ベトナム出身・グェン・ティヴィエット・リェンさん
あっさりとした鶏ガラのスープに、米粉の麺。ベトナム料理の「フォー」です。
客:
「あっさりして、朝には良い」
作るのは「レンさん」こと、グェン・ティヴィエット・リェンさん(36)。
「れんさんのベトナム屋台」(長野県池田町・10月9日)
9日、池田町の親子交流スペースに「れんさんのベトナム屋台」を開きました。営業は月曜日と土曜日の午前中です。
グェン・ティヴィエット・リェンさん:
「ベトナムでは朝ご飯に食べられるもので、そのまま正しい食べ方として朝に。池田町で朝フォーの普及になったらいいな」
来日17年。今年2021年の春、信州に移住して新たなスタートを切りました。
小学4年生の頃
レンさんは首都ハノイの出身。父親の仕事の関係で小学生の時、3年間、東京で暮らしました。日本の街や食事が気に入り、帰国後も日本語の勉強を続け、大分県の大学に留学しました。その後、都内の広告会社などで働く一方、ベトナムにはない景色を求めて、信州の山を登るようになりました。
北アルプス唐松岳(2020年)
転機が訪れたのは去年2020年。
新型コロナの影響で仕事が減り、将来を見つめる時間が増えました。そうした時、浮かんできたのが信州の景色でした。
北アルプスの景色が気に入った
グェン・ティヴィエット・リェンさん:
「登山かキャンプの帰り道に山がずらっと並んでいて『北アルプスやん』と見て、この場所良いなと、見るだけでも癒される。『自然って良いよな』って気持ちになる」
起業の夢もあり、長野県池田町に移住
起業したいという夢もあり、2021年4月、池田町に移住。
不動産会社のサポートで築50年ほどの民家をリフォームし、7月からゲストハウスを営んでいます。
「れんさんのゲストハウス」
グェン・ティヴィエット・リェンさん:
「自分も結構旅行して、民宿、ゲストハウスに泊まって、地域の方とアットホームに一緒に過ごせたので、今度は自分がそういった場を作っていろんな人たちをウェルカムしてやりたい。タイミングよく良い方に出会って全面的にサポート、場所を提供してくれたり。一人でもがいて探したり、大変、不安というのは割と少なかった」
ある日、宿泊客にフォーをふるまったところ、これが好評でした。行動力旺盛なレンさん、今度は「朝フォー」の店を出すことにしたのです。
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