家宅捜索時の犬(9月3日 長野県松本市)
劣悪な環境で多数の犬を飼育していたとして、松本市の販売業者が警察の捜査を受けた問題で、市は保健所が保護した17匹について、飼い主の募集を行ったところ、12日朝の時点で62件の申し込みがあったことがわかりました。
この業者は市内2つの施設で犬600匹の飼育を届け出ていましたが、実際には約1000匹を劣悪な環境で飼育していて、9月に動物愛護法違反の疑いで家宅捜索を受けました。
松本市保健所は保護した犬17匹について、10月1日から飼い主の募集をしたところ、12日朝の時点で市内の個人から62件の申し込みがあったということです。応募者の中から飼育経験や家族構成などを考慮して50組を選び、今月18日以降に動物愛護に関する法律や病気、しつけなどに関する説明会を開きます。また、面談などを行い再選考し、お試しの飼育期間などを経て、11月中に正式に譲渡される見込みです。なお、募集は11日で終了しました。
一方、市保健所は9日、この業者の1つの施設において衛生管理や繁殖の方法など主に6つの項目で動物愛護管理法の基準を満たしていなかったことから、12月2日までに飼育状況の改善をするよう勧告しました。
業者は廃業の意向を示していて、市保健所は、廃業するまでしっかり行政指導を行い、改善状況を確認していきたいとしています。
この業者が飼育していた大半の犬は埼玉県の業者を通じて県外に運び出され、市内2つの施設のうち、中山地区の施設は解体・撤去されました。
もう1つの施設では約200匹の犬が飼育されていましたが、今月9日に市保健所が調査したところ、相当数が運び出されていました。
「どこに運び出したか」との質問に、業者側は「答えたくない」と話したということです。
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