トマト栽培用ハウスの設備や有機農業で用いる肥料などを視察したIOFAの関係者ら
インド有機農業協会(IOFA)の関係者らが23日、長野県原村の「JAPAN BGA本社」(中山浩会長)のトマト栽培用ハウスを視察した。インドで活発化する有機農業の導入に活用するため、日本の科学技術や生産管理の設備などを学んだ。
インドでは人口の約7割が農家で、化学肥料や農薬の氾濫による土壌汚染が深刻化しているという。IOFAは持続的な農業を行うため、南インドで有機農業の推進を図っている。視察は大阪府の国際SDGs人材支援協会の協力で実現した。
18日~23日にIOFAの役員2人が4県を訪問。22日には、茅野市北山の車山高原スカイパークホテルで勉強会を開き、IOFA会員やインドの政府関係者ら約4000人がオンラインで参加した。
JAPAN BGA本社はスポーツ医学の医師だった中山会長(73)が約20年前に設立。野菜に含まれるミネラルや抗酸化作用に着目し、それらが多くの元素を含んだ土壌と無農薬で行う有機農業によって得られることを科学的に解析した。収穫量の少なさと品質の不安定さという従来の有機農業の問題点を補う設備や資材を自社開発し、作物を育てている。
23日は関係者7人が中山会長の案内で米ぬかと大豆の粉を発酵させた微生物を含む有機肥料やトマトのほ場の土などを見学。IOFAの2人は肥料や土の感触を手で確かめ、機材の使い方などを尋ねていた。
視察後、IOFAのS・ムルゲサン会長(53)は「日本とインドで技術提供を行い、汚染のない健康な有機栽培を展開していきたい」と述べた。この日は富士見町や南佐久郡佐久穂町でも視察した。
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