長野放送
今年はこういった風景も見られなくなるかも知れません。コハクチョウの越冬地、長野県安曇野市の犀川がお盆の大雨で流れを変えてしまい、関係者は例年通り来てくれるのか心配しています。
シベリアからの長旅を終え、羽を休めるコハクチョウ。安曇野市には飛来地が2カ所あり、犀川白鳥湖はその1つです。
毎年10月中旬頃に飛来が始まり、昨シーズンは一日当たり過去4番目に多い1240羽を数えましたが、お盆の大雨で犀川が増水。
大量の土砂でコハクチョウの居場所となる淀みや中州が消えてしまいました。本流の位置も、以前は画面の左側だったのが、白鳥湖がある右側を急な流れが通るように。
駐車場の護岸が崩れる被害もあり、一帯は立入禁止が続いています。40年近く見守って来た「アルプス白鳥の会」の会田さんも「ここまで大きな被害は初めて」だと言います。
アルプス白鳥の会・会田仁さん:
「上流で流れが変わり堤防が崩れ、白鳥湖が本流の直撃を受け、鳥は来られなくなるかなと、そんな思いで当時は見ていた」
安曇野市は復旧工事に着手できるのは来年秋以降としていますが、明るい兆しも…。白鳥湖の500メートルほど上流に新しい淀みができていました。
アルプス白鳥の会・会田仁さん:
「10月中旬には飛来してくると思うけど、鳥たちは迷うんじゃないか。自然のものですから、来て降りてくれれば良いけど、数的にはちょっと少なくなるかなと思っています」
一方、もう1つの飛来地の御宝田遊水地。護岸が崩れ、一時は水が抜けてしまいましたが、先月、復旧工事が終わり、水が溜まった状態になりました。
例年通りコハクチョウは来てくれるのか?
2カ所の飛来地の関係者は期待と不安の中、「冬の使者」の訪れを待っています。
長野放送[/MARKOVE]