長野放送
5日に発生した長野県茅野市の土石流災害。住宅被害は市内で64棟にのぼっています。全壊となった造園会社の防犯カメラが、被害の瞬間をとらえていました。
5日の午後8時前。川の水があふれ造園会社と住宅に押し寄せています。
流れが強くなった瞬間、倉庫が流されていきました。これは、茅野市宮川高部地区にある造園会社の防犯カメラの映像です。
三光造園・池田賢一社長:
「本当に一瞬でした。水が上がってきたなと思ったら川からあふれた水で車庫たちが動き始めてぐしゃっとなって」
造園会社と隣の住宅は2階部分まで土砂が押し寄せ「全壊」となりました。会社を営む池田賢一さんは、5日は家族7人で住宅にいました。
この映像のおよそ1時間前の午後7時ごろ、石が転がるような音を聞き外に出ると、すでに石や木が散乱していたため、すぐに親せきの家に避難しました。
県や茅野市によりますと5日夜、地区を流れる下馬沢川の上流で土石流が発生。2カ所の砂防えん堤を乗り越えて下流にまで押し寄せました。
池田さんの会社と住宅は地区で最も上流部分にあります。地区内でも早く土砂が押し寄せたとみられます。
もう一度映像を見ると午後6時ころは、雨はそれほど強く降っておらず川の水もあふれていないようです。
そのおよそ2時間後、雨が強くなっています。そして、あふれた水や土砂が敷地内へも押し寄せてきて、倉庫が流されました。
もう1台のカメラにも大量の水と土砂が流れてくる様子が映っていました。倉庫は10メートル以上流され住宅にぶつかって止まっていました。池田さんは避難先でスマートフォンを使って防犯カメラの映像を確認してたということです。
三光造園・池田賢一社長:
「あぜんしかなかった。『あー』って思っただけですね。会社が早く復旧できるようにしていきたい」
64棟に被害が出た今回の茅野市の土石流。池田さんは、けが人がいなかったことが不幸中の幸いだったと話しています。
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