撮影:北信総合病院
長野県内の療養者数は1105人となり過去最多となりました。入院中は236人、宿泊療養中が277人、自宅療養中が341人です。こうした中、医療機関はコロナ病床の確保の他、デルタ株の影響とみられる症状急変への対応で厳しい状況が続いており、手術の延期など一般患者へのしわ寄せも生じ始めています。
北信圏域のコロナ対応の中核となる北信総合病院。こちらは人工呼吸器を必要とする重症患者の病室です。若い世代でも肺炎などの症状で苦しむ人が後を絶ちません。
北信総合病院・洞和彦院長:
「デルタ株になってから若い方の感染は多いと思います。しかも潜伏期も短いかなという感じ。急に悪くなって、肺炎までは簡単にいってしまう」
デルタ株の影響か、症状の急な悪化で宿泊療養施設から搬送され、酸素投与が必要な中等症と判定される患者も目立つようになりました。
デルタ株は感染力も強いとされ、病院は子どもへの拡大を今、最も懸念しています。
北信総合病院・洞和彦院長:
「一番危惧しているのは学校です。特に小児科領域ですと、自宅(療養)ということになる。普通は家庭内感染を防ぐこと自体が難しい状況。注意していただかないと爆発的な感染につながる」
看護師:
「普段はここは一般病床ですので、4人部屋のところ2床入る感染部屋としました」
病院は25日、コロナ対応の病床を14から30に増やしました。
北信総合病院・下田智恵美看護部長:
「コロナ対応の本来の病棟ではないので、そういった中で感染対策をしっかりしながら臨むというところが大きく時間がかかる」
コロナ病床には、通常よりも広い場所と人手を必要とします。つまり、その分、一般病床を削らざるを得ず、しわ寄せが生じ始めています。
北信総合病院・洞和彦院長:
「一つの病棟をコロナ専用にしたことで、病床数が約50くらい減ったことになります。基本的に言うと慢性疾患のようなものが入院できにくくなっています。どうしても先延ばしになるような疾患が出てくる」
ベッド数が限られる医療現場。院長は医療崩壊を防ぐには今が正念場だと訴えます。
北信総合病院・洞和彦院長:
「今が一番大事。ここで抑え込まないと、これから冬にかけてさらに大変なことになる。3密どころか1密(で感染する)かもしれない。とにかく感染力が強いので、最大限、注意を払って行動してほしい」
長野放送[/MARKOVE]