鎮火を受け、県警は午後1時に県道諏訪白樺湖小諸線(通称・ビーナスライン)の一部区間に出していた通行止めを解除。茅野市は5日午前7時に緑の村、蓼科高原両別荘地に発令していた避難指示を解除した。
消火活動は火災発生当初から夜を徹して対応に当たった諏訪広域消防のほか、5日は早朝から諏訪、茅野両市の消防団が活動。上空からは諏訪市から県を通じて派遣要請を受けた陸上自衛隊のヘリコプター2機が約1時間30分にわたって散水した。
被害拡大の一因となった4日昼の風は夜になってやみ、5日未明には高原が朝露に覆われたことで火の勢いが弱まったとみられる。4、5の両日で諏訪広域消防と両市消防団合わせて延べ512人が対応したほか、現場の水利が悪いため、両市の給水車が出動した。県危機管理部によると、自衛隊への派遣要請は2019年に北佐久郡軽井沢町で発生した林野火災以来、約4年ぶり。
避難所は茅野市が北山小学校、茅野北部中学校に、地元の自主防災組織が白樺湖公民館にそれぞれ開設。計3カ所で観光客やペンションスタッフ、地元住民ら最大で71組203人(4日午後11時現在)が利用した。避難所は避難者の退所に伴い、5日午前8時20分までに全て閉鎖した。通行止めは4日午後4時35分から20時間25分間続いた。
霧ケ峰高原での大規模な林野火災は約220ヘクタールを焼いた13年4月以来で約10年ぶり。
両市は5日、発生場所が確定できないとして、発災名を「諏訪市霧ケ峰林野火災」から「霧ケ峰林野火災」に改めた。[/MARKOVE]