4年ぶりに開催される諏訪湖祭湖上花火大会。湖畔を埋め尽くす観客の熱気が戻ってくる(2019年の様子)
長野県諏訪市の諏訪湖で8月15日に開く第75回諏訪湖祭湖上花火大会の実行委員会は11日、市役所で開き、4年ぶりに開催する大会の要綱と予算を決めた。打ち上げる花火は22セットで、通常開催だった2019年の71回大会より5セット少ないが、「遜色のない、豪華な花火」を打ち上げる。エリア指定席の拡大や臨時駐車場の事前予約制度導入、旧東洋バルヴ諏訪工場跡地へのフードコート新設などを通じて混雑の回避を図り、安全安心な大会の成功を目指す。
大会コンセプトは「4年ぶりの轟と煌めき!『貴方とともに諏訪湖の花火』」とした。従来通り2部構成で行い、1部は全国の煙火師10社による競技花火を、2部は水上スターマインなど諏訪湖名物の花火を披露する。大ナイヤガラは湖中にくいを打ち込む設備が更新できないため、今回は行わない。
桟敷席は、旧東バル跡地前から諏訪湖間欠泉センター付近までの湖畔公園に約2万席設ける。うちマス席(192マス)とブロック指定席(約2400席)、石彫公園エリア指定席(約6000席)、湖畔公園エリア指定席(約3900席)は約半数を市民枠とした。市民枠は5月8日、一般は7月3日から受け付けを開始。ネット申し込みも可能にし、抽選で販売する。
1マス(約10平方メートル)当たりの人数を20人から16人に変更する。長蛇の列ができる石彫公園の有料自由席(1席3500円)は4エリアに分けて指定席化し、湖側から7000~3500円に料金を改定した。違法駐車が課題の立石公園にはカメラマン席を新設するほか、周辺の交通規制などの対策を強化する。
市街地の交通規制はほぼ例年通りだが、石彫公園と上諏訪駅西口を結ぶ柳並線の雑踏対策を検討する。また、湖周の歩行者天国に並ぶ屋台を旧東バル跡地に集約し、会場周辺の人の流れの円滑化を図りたい考え。臨時駐車場は11カ所約3000台分。事前予約システムを導入し、入場を待つ交通渋滞の緩和を図る。
予算は物価や人件費高騰の影響で19年比約3300万円増の約2億5000万円を見込む。協賛金は750万円増の8950万円に設定した。
同大会は新型コロナの影響で20年は中止、21・22年は分散開催だった。会長の金子ゆかり市長は「市民も観光客も我慢の日々を過ごしてきたと思う。久しぶりに『諏訪湖の花火』で元気をもらい、次の生活や仕事に反映してほしい。その応援花火でもある。満足いただけるよう成功に向けて頑張る」と話した。
[/MARKOVE]