長野県飯山市で市民に愛されている「サバ缶」…しかし今、品薄状態になっている
長野県飯山市では「サバ缶」が市民に愛されている。多くの家庭が常に買い置きするほどだ。しかし「サバ缶」は今、品薄状態。市民からは困惑に加え、やがて訪れる「たけのこ汁の季節」はどうなるのかと、心配する声も上がっている。
【動画で見る】サバ缶のストック4個だけ…品薄で困惑
■サバ缶 消費量は全国トップクラス
長野県飯山市
サバ缶を愛してやまない地域がある、飯山市だ。
ネマガリダケとサバがたっぷり入った「たけのこ汁」。大根の煮物にも欠かせない。サバカレーは、もはや家庭料理の定番。
飯山市民に愛されている「サバ缶」
海のない信州では、昔から水産物の缶詰が重宝されてきた。特に雪に閉ざされることの多かった飯山では、冬のたんぱく源となり今でも消費量は全国トップクラスといわれている。
中でもサバの水煮缶は「調味料感覚」で各家庭でストックするほど。
■不漁でサバ缶が品薄
この家はサバ缶のストックが4個だけ
しかし、今、そのストックが…。
市民(60代):
「きのう使っちゃったから(ストックが)4つしかないですけど、ないのはちょっと寂しいので困りますね」
こちらの家では4個だけ。心もとない状況だ。
市内のスーパーに行ってみると…。
サバ缶の購入数を制限する張り紙
(記者リポート)
「こちらのスーパーの入り口には、サバ缶の購入数を制限する張り紙が出ています」
A・コープみゆき店では6種類の水煮缶を扱ってきたが、5種類が品切れ。2023年2月中旬ごろから品薄状態が続いている。
サバ缶売り場の棚は商品が少なくなっている
さらに一部メーカーの商品が4月から、11パーセントから23パーセント値上げされた。
2月から買いだめの動きがあったことから、購入を一家族2缶までに制限したという。
A・コープみゆき店・鈴木毅彦店長:
「記録的なサバの不漁も受けまして、だいぶ品薄になってきている。今までこのような品薄はあまりなかったので、初めての状況」
サバ類の水揚げ量
品薄の大きな要因は不漁だ。2022年のサバ類の水揚げ量は23万5000トン余り。2018年の半分以下だ。
漁場となってきた海域の水温が高くなり、冷たい海水を好むサバが寄りつかなくなったとみられている。
不漁を受けて一部のメーカーは2023年2月から、サバ缶の出荷を休止。5月に再開するまで品薄は続くとみられる。
A・コープみゆき店・鈴木毅彦店長:
「弊社のオリジナル商品のサバ缶に関しては、だいたい6月くらいまでは在庫を確保しているが、それ以降はサバがとれることを願うしかない状況」
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