肌寒い天候にぴったりのかん酒を注がれる参加者
長野県伊那市西町の商工関係者でつくるルネッサンス西町の会(向山等会長)は8日、新酒の飲み比べが楽しめる「伊那谷新酒祭り」を同市春日城址公園で開いた。新型コロナウイルスの影響で中止が続いたため4年ぶりの開催。園内の桜は落花盛んで、時折小雨の舞う肌寒い天候だったが、市内外から再開を待ちかねた大勢の人たちが詰めかけ、地域を代表する銘酒を味わいながら春の一日を楽しんだ。
祭りは17回目。日本酒、シードル、地ビール、ワイン、ウイスキーなど上・下伊那の酒造会社12社が参加し、この冬丹精込めて醸し上げた新酒を持ち寄った。訪れた人たちはグラスとセットになったチケットを買い求め、各社のブースで好みの酒を注いでもらうと、それぞれのスタイルで春のうたげを楽しんだ。
宮田村の会社員、上田信子さん(50)は「日本酒が好きで以前はほぼ毎年来ていた。コロナ禍になってずっと家飲みだったので、久しぶりに参加できてうれしい」と喜ぶ一方、多くの人でにぎわう会場の様子に「コロナの先の新しい時代の始まりを感じる」と感慨深げだった。
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