貞松院の特別公開で来場者に説明する山田雄道住職(左)
長野県諏訪市諏訪2の貞松院(山田雄道住職)は8日、所蔵する宝物の特別公開を同院で開いた。徳川家康の六男松平忠輝ゆかりの品を中心に、古九谷の大皿や肖像画など約30点を公開。尺八の一種である「乃可勢」を模して作られた「秋声」の演奏もあり、会場は多くの来場者でにぎわった。
特別公開は2017年以来。NHK大河ドラマ「どうする家康」で家康に注目が集まる中、徳川家ゆかりの品々を拝観したいという声に応えた。
忠輝の墓所であり、多くの遺品を守り伝えている貞松院。今回の公開では、家康が忠輝に与えた乃可勢や忠輝に宛てられた令状、大坂夏の陣で使ったとされる陣羽織と陣太鼓などを展示した。
来場した河西忠雄さん=同市田辺=は「江戸時代などで使われたものが目の前にある。とても感激する」と目を輝かせていた。
山田住職は「地元に歴史上の人物がいたことなどを知る機会になればうれしい。ぜひ自分の町を好きになってもらいたい」と話していた。
本堂で行われた秋声の演奏には約100人が集まった。都山流大師範の両角粋山さんが、現代の尺八との違いを紹介しながら「ふるさと」など4曲を奏でた。
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