柏屋前でテープカットをする関係者。写真奥は諏訪大社上社本宮の階
長野県諏訪市中洲神宮寺の諏訪大社上社本宮階近くの東参道沿いに10日、コーヒー焙煎所と展示ギャラリーを併設した「柏屋」がオープンした。オープニングセレモニーが現地で行われ、地域住民や市職員ら約30人がテープカットなどを行い、まちづくりの拠点完成を祝った。
柏屋は江戸時代まで如法院があった場所で、明治以降は飴や菓子を販売する土産物店だった。建物は築100年の木造2階建て。2015年から空き家だったが、地域住民でつくる「上社周辺まちづくり協議会」が借り受け、1階ホール(約33平方メートル)の壁や天井を塗り替え、展示や物販、交流ができる空間にした。カウンターでは茅野市金沢の髙津淳さん、春衣さん夫妻がコーヒー焙煎所「コーヒーノススメ」を営む。
セレモニーは雨上がりの建物前で行われ、協議会の小島実会長は「発足4年目で夢がかなった。地元住民と観光客の交流の場となり、新しいまちづくりが始まれば」と期待。神宮寺区の伊東敏隆区長は「おもてなしに力を入れたい」と語った。市建設部の樫尾政行部長は「上社周辺は重要地区。景観整備に向けて合意形成を図り、速やかに事業化したい」と述べた。
ギャラリーでは12日まで、神聖幾何学を描くアーティスト真名まりあ(本名・浜野みゆき)さんの作品展が開かれている。コンパスと定規、ゲルインクのボールペンで描き、スワロフスキーをあしらった24点を展示販売している。諏訪大社をモチーフにした作品もあり、真名さんは「とても光栄なこと。ご縁に感謝しています」と話した。
営業時間は午前10時~午後4時。不定休。ギャラリーは1日3000円で貸し出す。申し込みは、同協議会の小島会長(電話0266・53・6168)へ。
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