1週間ぶりに使われた氷斧で諏訪湖面に張った氷を割る、氏子総代の桑原良次さん
1年間で最も寒くなる時期とされる「大寒」の20日、御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる長野県の八剱神社(諏訪市小和田)による諏訪湖の観察では、厚さ3ミリの薄氷が観察場所から沖合1メートルの範囲で確認された。湖面に張った氷を割る氷斧が、1週間ぶりに使われた。まだ厚い氷はできないが、集まった氏子総代らは今後の寒さを期待した。
氷は、前日夜から一晩でできる「一夜氷」。気泡が含まれない透き通った氷で、厚さを増すことが御神渡り出現に必要だという。氷を割った氏子総代の桑原良次さん(63)は「やっと仕事が来た。まだたたいてすぐに割れてしまう。一生懸命たたかないと割れないほど厚くなってほしい」と話した。午前6時30分に同神社が計測した気温は氷点下4・4度、水温は3・1度で前日と変わらなかった。
宮坂清宮司は、大寒までの観察について「冬晴れの好天が続いたが、氷点下10度を下回らない。諏訪の冬らしくないな」と振り返り、「来週来るという寒波に期待し、まずは全面結氷を見たい」と祈った。
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