長野市民吹奏楽団
待望の演奏会です。「長野市民吹奏楽団」がコロナ禍で休止していた定期演奏会を11月、3年ぶりに開きます。10代から70代、学生に会社員と、年齢も職業もさまざまですが、今、心を一つに練習に励んでいます。
■ 心待ちの定期演奏会 3年ぶり「やっとできる」
小林病院の副院長・小林和生さん
小林和生さん:
「熱は?」
患者:
「だいぶ下がりました」
小林病院の副院長・小林和生さん(68)。
診察が一段落すると…。
診察の合間をぬって「自主練」です。
小林和生さん
小林和生さん:
「いつも1、2本使ってますけど、今回はこの2つですかね」
取り出したのはチューバ。
小林和生さん:
「まだ全然アップしてないから」
小林和生さんが「自主練」
小林和生さん:
「やっとできる、普通にやってきたことができる」
ようやく、できる…。
それはコロナ禍で休止されてきた「演奏会」です。
「長野市民吹奏楽団」の練習に参加した小林和生さん
11月8日―。夜7時から始まった「長野市民吹奏楽団」の練習。小林さんは入団して40年近くになるベテランメンバーです。心待ちにしていた定期演奏会が3年ぶりに開かれることになり、この日、熱のこもった練習をしました。
長野市民吹奏楽団・小林和生さん:
「年取ってきてますから2年間が非常にもったいないというか…。その分、気持ちを込めて演奏したいと思いますね」
作業着の人もいれば、スーツ姿の人も。下は高校生から上は70代までと団員は年齢もさまざまです。共通しているのは「吹奏楽が大好き」ということ。
トランペット担当の大学4年生・松村さんは楽団の雰囲気を魅力に感じています。
大学4年生・松村萌々子さん:
「自分の年と離れた人とやるのが初めてだったので、すごく上手で私も感化されて頑張ろうと。やっぱり吹奏楽が好きなのと『市吹』で練習するのが楽しいので、毎週楽しく来ている」
■ 創立から50年 指揮者として指導
楽団の創立は1972年。音楽の教員や楽器店の関係者が「社会人になっても演奏できる場を」と立ち上げました。
設立当初から指導してきたのは、指揮者の稲垣征夫さん(当時54)。稲垣さんの尽力で、1996年には憧れのウイーンで演奏会を開くなど活発に活動してきました。
指揮者・稲垣征夫さん(全体練習):
「どうでもいいところで指揮見ていて、肝心な微妙にテンポ揺れ動くところで見てないから、テンポがぐちゃぐちゃになっちゃう」
稲垣さんは80歳になった今も都内から足を運びタクトを振っています。
指揮者・稲垣征夫さん:
「特別な理由はないけど粛々とやっていたのが、気が付いたら50年という感じじゃないですかね。すごく多いときも、ちょっと少なくなって危機感を覚えたときもあるけど、最近はまた若い人たちが入ってバンド全体の動きに張りが出ている」
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