天竜川ゆめ会議など市民団体が活動発表をした「第1回中部のいい川ワークショップin天竜川流域」=宮田村民会館
中部5県の河川や海域、水に関わる活動に取り組む市民団体や河川管理者が参加するシンポジウム「第1回中部のいい川ワークショップin天竜川流域」(中部流域連携ネットワーク主催)が12日、長野県宮田村民会館で開幕した。13日までの2日間の日程で、初日は各団体による活動発表などを実施。地域の枠を越えて活動内容を共有し、中部で活動する団体の連携を深めた。
中部地域の流域連携を目指し2019年に設立した同ネットワークは20年にオンライン、21年に岐阜県で河川関連の催しを開いた。催しを通して、魅力ある河川を多く有する中部5県が持ち回りで会場を準備し、関係団体が集い活動内容を報告する場を年1回設けようとの機運が高まり、シンポジウム開催に至った。
活動発表は長野県内を中心に14団体が参加。天竜川ゆめ会議(駒ケ根市)は、天竜川上流域に住む小学生親子が下流域や海の現状をウミガメの放流を通じて学ぶツアーについて、カメが海に流れ着いたプラスチックを食べて死んでしまう被害を知り「(参加者の)環境活動への意識につながった」と成果を報告した。
この日は、中部地方整備局や各県の職員のパネルディスカッションも実施。1997年の河川法改正以降の河川環境整備や市民参加について、進捗や課題を行政目線で話した。2日目は中田切流路工や大田切流路工、坂戸橋を見学する。同ネットワークの近藤朗代表理事は主催者あいさつで、5県の関係者が集まり議論する場が整ったことに期待を寄せ、「十分に議論し各県に持ち帰りたい」と話した。
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