1日から始まる「信州天文文化100年」。三澤勝衛が使っていた望遠鏡(右奥のケース内)も展示されている=茅野市八ケ岳総合博物館
アマチュア天文グループで国内最古級とされる長野県の諏訪天文同好会の設立100周年記念の企画展「信州天文文化100年」が1日、茅野市八ケ岳総合博物館で始まる。会員が使用した望遠鏡や、変光星の観測記録など多数資料を展示した。
同館と長野市立博物館、県伊那文化会館(伊那市)、「長野県は宇宙県」連絡協議会などの主催で開く。
同同好会は旧制諏訪中学校(現諏訪清陵高校)の教師、三澤勝衛の教え子らが1922年に設立した。会場には三澤が太陽の黒点観測に使った望遠鏡や、初代会長の河西慶彦が書き留めた変光星の観測記録、北海道で新星を発見した五味一明に、米国の変光星観測者協会が贈ったメダルなどが並ぶ。
「学習帳」などで天文教材の変遷も紹介。木曽観測所、野辺山宇宙電波観測所など県内の天文研究施設も案内している。
同館は「諏訪天文同好会の発足に至る背景や、多くの人たちに影響を与えた活動内容を知ってもらい、一般市民が自ら取り組む『市民科学』についても考えてもらえれば」としている。
会期は来年1月15日まで。関連イベントとして今月19日午後1時15分から、宇宙飛行士、土井隆雄さんを招いた講演会を館隣接の公立諏訪東京理科大学で開く。無料。問い合わせは同館(電話0266・73・0300)へ。
企画展は同博物館のあと、長野市立博物館、県伊那文化会館を巡回する予定。
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