田中英男さん
アスリートを超える存在感を放ってきた小平選手。2019年の台風19号災害の被災地をずっと励まし続けてきました。22日のラストレースには、交流を続けてきたリンゴ農家も駆け付け、最後の雄姿を見届けました。
22日朝6時に長野市のエムウェーブに到着した長野市赤沼のリンゴ農家・田中英男さん(83)。お手製の応援旗を張り出して、その時を待ちます。
リンゴ農家・田中英男さん:
「(小平選手は)ワクワクして滑っているんじゃないか」
田中さんたちにとって小平選手は、アスリートを超えた存在でした。
2020年3月取材
埃にまみれてゴミの撤去に汗を流す小平選手。2020年3月、台風19号災害で被災した長野市長沼地区でボランティア活動に参加。
小平選手からの絵手紙
その後も被災したリンゴ農家などと交流してきました。災害翌年の大会では、リンゴをあしらった赤いユニフォームで登場。
リンゴ農家・田中英男さん:(当時):
「被災した皆さん元気出してください。真っ赤なリンゴのスーツが何よりの励みに」
田中さんも絵手紙をもらうなど交流を続けてきた住民の一人です。ラストレースは、小平選手から招待されました。
ラストレースのユニフォームにもリンゴのデザインがあしらわれていました。
37秒49の好タイムで優勝した小平選手。田中さんも最後の雄姿を目に焼き付けたようです。
リンゴ農家・田中英男さん
リンゴ農家・田中英男さん:
「(五輪)優勝のメダルよりも、もっと大きなメダルみたいな感動をいただきました」
一方、小平選手からも長沼地区への思いを込めたプレゼントがありました。
長沼のリンゴと農家を1軒1軒紹介した自作の冊子を観客に配った
長沼のリンゴ1000個と農家を1軒1軒紹介した自作の冊子を観客に配ったのです。
プレゼントをもらった子ども:
「しっかり帰ってから読みたい。(小平選手のように)感動を届けられる人になりたい」
励まし合ってきた小平選手と長沼の住民。その「縁」はこの後も続きそうです。
リンゴ農家・田中英男さん:
「暇ができればゆっくりとまた長沼に来て、リンゴ狩りなどに来てくれればうれしい」
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