記念碑に向かって一礼する岡谷、塩尻両市の参列者
「日本一短い祭り」として知られる塩嶺御野立記念祭が17日、長野県の岡谷、塩尻の両市境にある塩嶺御野立公園で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮して人数を制限し、両市の行政、観光関係者ら合わせて34人が参列。明治天皇の訪問を記念して建てられた石碑の前に並んで20秒間頭を下げ、両市のさらなる友好と発展を願った。
記念碑は1880年に明治天皇が訪れたのを記念し、当時の平野村・長地村(現岡谷市)と塩尻村・筑摩地村(現塩尻市)の有志が1915年に建立。記念祭は両市の友好の象徴として16年から始まり、春は岡谷市、秋は塩尻市の主催で開いている。
祭りには例年両市から100人以上が参列するが、6回連続で規模を縮小。近くの塩嶺閣で開く懇親会も見合わせた。代わりに祭事後は、セイコーエプソン広丘事業所(塩尻市)を視察した。
参列した今井竜五岡谷市長は「先輩方が築いた歴史を引き継ぎ、両市の交流が深まるこの祭りを大切にしたい」、百瀬敬塩尻市長は「祭りを契機に両市の交流が進み、より良い地域になることを願う」と話していた。
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