1949年に初めて建てられ、その後何度も建て替えられた縄文時代の復元住居。現在も当初の設計通りに復元されているという=茅野市豊平の与助尾根遺跡
長野県茅野市教育委員会は9日午後2時から、尖石遺跡特別史跡指定70周年記念シンポジウムを同市豊平の尖石縄文考古館で開く。同遺跡の発掘、調査、整備に携わる専門家3人をパネリストに迎え、改めて遺跡の価値を確認するほか、今後の活用法について考える。ライブ配信もする。
「特別史跡尖石石器時代遺蹟 その価値を語る」をテーマに、パネリストの守矢昌文・同館特別館長、勅使河原彰・尖石縄文文化賞選考委員、斉藤慶史・文化庁文化財調査官がそれぞれの立場から発表する。
いずれのパネリストも同遺跡に長く関わっており、特別史跡指定の意義や、復元住居の調査からみた集落の位置付け、今後の活用・整備方法などについて述べる。今井敦市長が進行するパネリスト3人による鼎談(ていだん)もある。
同遺跡は縄文時代中期(5500~4500年前)の遺跡で、尖石遺跡と与助尾根遺跡から構成。尖石遺跡は1942年に国史跡に指定され、52年に特別史跡になった。与助尾根遺跡は93年に追加指定され、現在の指定面積は8万4280平方メートル。
縄文時代の特別史跡は国内に三内丸山遺跡(青森県)など4カ所あるが、尖石遺跡が最も早く指定を受けた。特別史跡は国宝級に当たる貴重な遺跡という。
定員40人。無料だが申し込みが必要。シンポジウムの内容は市のホームページなどで配信する。申し込み、問い合わせは同館(電話0266・76・2270)へ。
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