髪工房オガタ5代目・尾形烈弥さん（21）
若者の奮闘です。高校生の時に父親を亡くし、約150年続く理髪店を継ごうと理容師になった男性。自身の夢を諦めながらも形見のハサミを使って腕を磨き、家業にまい進する姿を追いました。
【動画で見る】父の形見のハサミで…家業を継いだ21歳
■ 父が亡くなり、家業を継ぐ決心…グローブ職人の夢を諦めて
手際よく髪を切る尾形烈弥さん21歳。長野県安曇野市豊科の理容店「髪工房オガタ」の5代目です。
使うハサミは…
ハサミは理容師の命。烈弥さんが使っているのは…。
髪工房オガタ5代目・尾形烈弥さん：
「形見のハサミを使って、亡くなってしまった父と一緒に仕事したり、一緒に大会に出ているようなものだと自分は思っているので…」
父の形見のハサミ
4年前、亡くなった父。烈弥さんは形見のハサミを使って日々、腕を磨き、5代目として店を守っています。
髪工房オガタ5代目（長野県安曇野市）
店は明治時代初期、烈弥さんの高祖父・伯太郎さんが開きました。創業した年ははっきりしませんが、約150年の歴史があります。
祖父・3代目・仁さん（78）
祖父（3代目）・仁さん：
「お店も少なかったから朝から忙しくて、親父たちは本当に夜10時くらいまで仕事してた」
店は3代目の祖父・仁さん、4代目の父・淳介さん、母・利栄さん（46）と受け継がれてきました。
理容師一家の長男として生まれた烈弥さん。中学・高校は野球に打ち込みました。当時、抱いていた夢があります。
高校時代
5代目・烈弥さん：
「中学、高校とグローブ職人に憧れていて、もともとグローブが好きで高校時代からこだわって」
しかし、高校1年の冬、予期せぬことが起こりました。
父・淳介さんが急逝
父・淳介さんが突然、亡くなったのです。（享年48）
母・利栄さん：
「夕方まで仕事して普通に就寝して、突然のことで心臓の関係だったが、朝、起きたらという感じだったので…。その時はこの家、どうなっちゃうんだろうと」
5代目・烈弥さん：
「本当に急だったので、なかなか苦しいものもあったり…今でも受け入れられないところはあるけど…」
父が最後に買ってくれたグローブ
父が最後に買ってくれたグローブ。それを手に野球に打ち込む一方、烈弥さんは店を継ぐ決意をします。
5代目・烈弥さん：
「グローブに関する仕事につけたらうれしいなとは思っていた。親が亡くなってしまったので、俺が継ぐしかないかという思いから理容師になった」
[/MARKOVE]
