長野県諏訪市の強盗殺人未遂　被告に懲役28年の実刑判決(長野日報)

[MARKOVE]長野県諏訪市中洲のアパートで今年1月、同じアパートに住む当時20代の女性を刃物で刺して殺害しようとしたとして強盗・強制性交、強盗殺人未遂、逮捕監禁の罪に問われた同市の無職西谷亮被告（29）の裁判員裁判の判決公判が16日、地裁松本支部であった。永井健一裁判長は「極めて身勝手な考えから犯行を安易に選択し、強い非難に値する」と述べ、懲役28年（求刑30年）の実刑判決を言い渡した。

永井裁判長は判決理由で、被告の犯行内容を「場当たり的な犯行というよりも、状況に応じて計画を変更しながら注意深く犯行をやり遂げたもの」とし、「周到な計画的犯行と比較しても遜色ない」と指摘。さらに、女性のみぞおちを包丁で刺し、弱っていく様子を確認していたことなどから「強固な殺意に基づいて犯行に及んだものと認められる」とした。

そのほか、女性に及ぼした影響は心身ともに重大で、犯行理由が借金であることに酌むべき点は認められないとし、同様の罪の量刑と比較して「相当重い部類に入るべき」と述べた。最後に「自分のした罪の重さを時間をかけてよく考えてほしい」と被告に語り掛けた。
　
判決後、被告弁護人は「全体的に重く受け止めなければいけない」とし、控訴するかは本人と話し合って決める意向を示した。

判決などによると、被告は1月17日午後8時ごろ「水漏れしている」とだまして女性宅に侵入。サバイバルナイフを突きつけて脅し、暴行を加え女性を粘着テープで拘束して現金約6万円とキャッシュカード2枚を奪った。その後拘束したままの女性を車に乗せて諏訪地域を連れ回し、翌18日午後には殺意を持って女性の腹部を刺し、全治約2カ月の大けがをさせた。[/MARKOVE]