動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長(2022年1月)
長野県松本市で起きた犬の虐待事件の続報です。元販売業者の社長が動物愛護法違反の「殺傷の罪」で追起訴されました。刑事告発した動物愛護団体の理事長・杉本彩さんは「ペット業界のあり方を変える重要な裁判になる」と述べ、厳正な裁きを期待しています。
【動画】「氷山の一角…厳正な裁きを」
警察の家宅捜索(長野・松本市・2021年9月)
2021年、松本市の施設で多数の犬を劣悪な環境で飼育し、452匹を虐待したとされる事件。9日、新たな動きがありました。
元販売業者社長・百瀬耕二被告(61)。これまでに動物愛護法違反の「虐待の罪」で起訴され現在、公判中です。
9日、長野地検松本支部は、より重い「殺傷の罪」で追起訴しました。起訴状によりますと、2021年8月、獣医師の免許を持っていないにもかかわらず、フレンチブルドック4匹とパグ1匹に麻酔をせず帝王切開を行い、腹に傷を負わせたなどとされています。
長野地検は被告の認否を明らかにしていません。
2022年1月
この業者を刑事告発した公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」は、2022年1月、地検松本支部におよそ5万人分の署名を提出し、「殺傷の罪」での起訴を求めていました。
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長(当時):
「人間の心や感情があったら到底やれることではない。悪魔の所業としか思えない」
追起訴の処分を受け、杉本理事長は「当然の処分」としています。
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長(10日・リモート取材)
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長:
「残虐、極まりない行為。劣悪な環境下で多くの犬がネグレクト状態で放置されていたこと自体、考えられない非道な話。『殺傷罪』に問われて当然の事件だと思うので当然、あるべき形」
一方、杉本理事長は「2020年6月の法改正で罰則が強化されたにも関わらず、軽い処分となるケースが続いている」として憤りを感じています。
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩理事長:
「厳正に裁かれるは動物虐待がものすごく少ない、たとえ裁かれたとしてもものすごく軽い処分しかくだらない、いつも憤りを感じています」[/MARKOVE]