カッパ像を寄贈した野崎遊河童さん(右)と奉賛会の坂井昌平会長
長野県駒ケ根市東伊那の親水公園内にある「かっぱ神社」の奉賛会は、同市下平のおもしろかっぱ館に隣接するかっぱ広場に「縁結び河童神社」を建立し、7月31日、現地で入魂式を開いた。市内在住の陶芸家、野崎遊河童(ゆうがどう)さん(75)が寄贈した2体のカッパ像を御神体として祭った社。会員や関係者ら15人が参列し、新たな神社の完成を祝った。
御神体は江戸時代に東伊那の淵で川奉行がカッパを助け、お礼に痛風の薬の作り方を教わったとされる「かっぱ伝説」にちなみ、カッパを題材にした作品を数多く手掛ける野崎さんが制作。「まちのシンボルであるカッパを忘れないでほしい」との思いを込め作品を奉賛会に寄贈した。
カッパ像は高さ約38センチの陶器製で、縁結びのご利益があるという白髪の「仙人河童」と、コロナ禍をはじめとする疫病退散を願った「不動明王河童」の2体。「仙人河童」はカッパが住んでいたとされる「下り松の淵」で採取したハート型の小石を手に持っている。
7月中旬に寄贈を受けた奉賛会は、像の活用方法を検討。かっぱ広場内にある「河童の小川」のほとりに高さ約1.8メートルの社を設け、中央アルプスの山並みを背に2体を安置することにした。同神社には縁結びに特化したおみくじも設置した。
この日は新たに建立した「かっぱ神社」の鳥居の完成も祝い、参列者が玉串をささげた。奉賛会の坂井昌平会長(71)は「カッパを中心としたまちづくりは30年以上の歴史がある。これを機に中沢、東伊那、下平を盛り上げたい。縁結びで多くの人が訪れ、幸せになってくれたら」と願っていた。
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