寒ざらしそばを味わう人たち=伊那市高遠町の華留運
長野県伊那市高遠町の高遠そば組合による寒ざらしそば「暑中信州寒晒蕎麦」の提供が23日、高遠町地区の7店舗で始まった。今年は江戸時代の高遠藩が将軍家に寒ざらしそばを献上し始めて300年の節目で、同組合は活発な広報を展開。高遠町西高遠のそば店華留運には早々に客が訪れ、伝統製法で仕上げたそばに舌鼓を打った。各店の提供期間は1週間ほど。
同組合の寒ざらしそばは、ソバの実を小寒から立春まで水に浸し、寒風で乾かすことで、すっきりした上品な味わいになるという。2013年に同組合が復活させた。
華留運では、江戸時代の寒ざらしそばをできる限り再現しようと工夫を重ねている。夫婦で訪れた市内の70代男性は「楽しみに待っていた。コシがあってうまい。喉越しも良い」と喜んでいた。
同店の小松貴志さん(43)によると、リピーターも多いといい「一年でこの時期しか食べられないので、味わってみてほしい」と話していた。
価格は全店共通で1200円(税込み)。店ごとに提供数や期間が異なる。無くなり次第終了する。(小坂和史)
華留運以外の提供店舗は次の通り。
壱刻、ますや、紅さくら、七めん亭、紅葉軒、きし野。
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