牛抱さんによる怪談話を諏訪湖沖で楽しんだ「SUWAKOナイトクルーズ」
長野県諏訪市内の旅館などでつくる諏訪魅力UP委員会は22、23の両日夜、諏訪湖の遊覧船「スワコスターマイン号」で怪談話を楽しむツアー「SUWAKOナイトクルーズ」を行った。「稲川淳二の怪談グランプリ2010」優勝の牛抱せん夏さんが諏訪湖沖に停留した船上で怪談話を披露。多くの人が参加し、背筋がヒヤッとするような語りを味わった。
観光客に諏訪地域を訪れてもらう目的づくりに取り組む同委員会。同市湖岸通りのホテル・双泉の宿朱白船舶部(諏訪湖観光汽船)がスワコスターマイン号を導入したことから、新たな諏訪地域の観光の魅力としてアピールしようと3年前から計画した。コロナ下で延期が続いていたが、夏の風物詩である怪談話を楽しんでもらおうと、感染対策を講じて実施した。
22日は約80人が参加した。船は普段は運行しない午後8時に停留所を出発。諏訪湖の中心に到着すると船内の照明を消し、牛抱さんの前だけに小さな明かりをともした。
牛抱さんは「これから湖の底から声を掛けられても、決して返事をしないでくださいね」と客席に呼び掛けてから、水辺にまつわる話を披露。自身の取材を元に、海水浴場や川辺で起きた不可解な出来事を臨場感たっぷりに語った。
参加した菊池美砂さん=茅野市=は牛抱さんのファンだといい「最後は鳥肌が立った。水にまつわる話だったから船の上はとても怖かった」。藤澤千恵美さんは「ただ怖いだけでなく、実際にあった話ということがとてもよかった」と話した。
同委員会事務局の唐澤豊明さん(44)は「今回の参加者に感想を聞きながら、新たな諏訪湖の夏の風物詩として定着させたい」と話していた。
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