蚕と枝葉の選別をする三沢区民農園の会員ら
養蚕や桑栽培に取り組む長野県岡谷市川岸上の三沢区民農園は27日、飼育してきた春蚕4万頭の上蔟を同農園の蚕室で行った。十分に成熟して繭糸を吐き出すタイミングになった蚕を、繭を作らせるための蔟に移す作業に取り組んだ。
同農園婦人部や岡谷シルク推進事業「シルクおかや次世代担い手育成プログラム」の受講者ら約20人が参加。蚕を桑の枝葉から離すためにふるいにかけ、ふんを取り除いてから蔟に広げた。「小さい頃やった」など懐かしむ声も。参加者たちは汗を流しながら手を動かし、協力して作業を進めた。
中心になって養蚕に取り組む同農園会員の片倉仁さん(60)は「岡谷市のブランドとして確立できるよう、より質の高い繭に育てていきたい」と話した。
同農園は年間を通して春蚕と秋蚕を飼育している。繭が出来上がったら、繭を取り出す収繭作業を行い、同市郷田の宮坂製糸所に納品する。
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