無藝荘の今季の一般公開が始まり「火代番」(右)から説明を受ける来場者
茅野市蓼科の小津安二郎記念館「無藝荘(むげいそう)」の今季一般公開が29日、始まった。新型コロナ感染症対策を講じて例年通り案内役の「火代番(ひじろばん)」がいろりで出迎え、小津安二郎監督(1903~63年)の蓼科での暮らしぶりを伝える。
プール平にあり、今年の火代番は昨季と同じ藤森光吉さん、高橋玲子さん、城和博さんの3人が務める。火代番の説明を受けられるほか、室内の備え付けモニターでは小津作品の鑑賞もできる。今年は俳句展を計画。作品も8月末まで受け付けている。
例年だと公開期間中に3000人ほどが訪れるが、昨季は約2300人だった。藤森さん(75)=同市=によると、来場者は小津ファンを中心に、かやぶき屋根の古民家風建物に興味を引かれてくる人もいるという。
無藝荘は小津監督が晩年、仕事場や接待の場として使った片倉家の山荘で、生誕100周年の2003年に茅野市が移築保存して現在地に開館。蓼科観光協会が管理している。
11月6日まで土日祝日を中心(7月23~9月4日は無休)に開館する。午前10時~午後4時。協力金100円。問い合わせは同協会(電話0266・67・2222)へ。
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