交流連携協定の協定書を交わした阿部知事と玉城知事(右)
長野県と沖縄県は15日、包括的な交流連携協定を締結した。航空の定期運航を目指す観光誘客や産業振興、子ども・若者の交流、地球環境保全や健康長寿に関する取り組みなどについて、両県で協力して促進する内容。沖縄県の玉城デニー知事が長野県庁を訪れ、阿部守一知事と協定書を交わした。沖縄県とは長野県産品の販路開拓を通じて2019年から本格的な交流が始まった。観光関係の商談会やチャーター便の運航、子どもの交流、大学生の平和学習など、これまでの取り組みを拡充するほか、風土の違いを生かした農業技術の交流連携、健康長寿に関する情報共有なども新年度から始める。
阿部知事は、アジア圏の物流拠点形成に取り組む沖縄県との連携で、世界とのつながりを強化できることにも期待。さらに「異なる文化や平和学習などで、沖縄の歴史や文化に学ぶことは多い」とし、修学旅行をはじめとした子どもや若者の交流にも力を入れる考えを示した。
玉城知事も「アジアに近い地理的な優位性を生かしながら相乗効果のある取り組みができる」と産業面での効果に期待したほか、「あらゆる点でつながる可能性が生まれる環境を整えることができた」とし、教育、医療、福祉、観光など幅広い分野で官民問わず連携が広がることへの展望を語った。
阿部知事は沖縄との定期便就航の可能性について、需要を航空会社にアピールするためにも「沖縄との間で交流を具体化し、常に人の往来が活発に行われる環境をつくっていきたい」と意気込んだ。
[/MARKOVE]