御柱祭 下社山出し(8日・長野県下諏訪町)
数えで7年に一度の諏訪大社御柱祭。8日から下社の山出しが始まりました。トレーラーによる運搬で見せ場はありませんでしたが、氏子たちは心を一つに御柱とともに山を下りました。
「よいさ、よいさ」
8日から始まった下社山出し。感染対策のため、上社に続き柱を2本ずつトレーラーに載せて運びます。
まずは「春宮三」と「春宮四」の柱が出発。柱ごとおよそ70人の氏子が前後に隊列を作り、御柱とともに進みました。
「難所」と言われてきた萩倉地区の急カーブ「大曲」。氏子たちが声を掛け合って通過する見せ場の一つですが…
トレーラーがスムーズに通過―。
自宅で見物・野村さん:
「ちょっとさみしいですよね」
萩倉地区の野村さん夫婦。沿道の住民は自宅で氏子をもてなすのが習わしで、野村さん夫婦も毎回、楽しみにしてきました。
夫・野村光夫さん:
「(例年は)飲み食いしながら、みんなでしゃべくって。前の晩から徹夜くらいして料理作って」
妻・智子さん:
「(今回は)気が抜けたようです」
自宅の庭から静かに見守る…
妻・智子さん:
「しっかり見届けられたので、でもさみしいですよね」
一方、こんな住民も―。
女の子:
「よいさ、よいさ」
祖父手作りのミニ御柱に乗って…
祖父:
「ミニでも家で味わっておけば、思い出すかなと思って」
隊列は「木落し坂」へ。傾斜35度、長さ100メートルほどもある坂を豪快に滑りおりる「木落し」は、山出しのハイライトです。
今回は中止…
坂の下を隊列が通り過ぎます。
柱は2時間ほどで終着の「注連掛」に到着しました。
氏子:
「参加できない氏子の気持ちも込めて、半日でしたが楽しみました」
小口淳司大総代:
「永遠に続くお祭りだと思っているので、こういうことがあったというのも皆さんの歴史に残るのかなと思います。普通にできることがどれだけいいか、今回わかりましたね」
9日は最も太い「秋宮一」など4本が運ばれます。来月に控える「里曳き」はまだ実施方法が発表されていません。
長野放送[/MARKOVE]