善光寺(3日・長野市)
コロナの影響で1年延期された善光寺御開帳が3日、始まりました。回向柱に触る前後に手指消毒を行うなど感染対策が徹底される中の異例の開催ですが、初日から多くの人が訪れました。
3日午前5時。
善光寺本堂前には熱心な参拝者が列を作っていました。
名古屋から:
「(朝)2時40分くらいから来てます。(前立本尊を)近くで見たいというのがありまして」
長野市内から:
「早くコロナが収束するように祈れれば」
午前6時から法要が行われ、いよいよ、その時が…。
厨子が開き、7年ぶりに姿を現した前立本尊。コロナの影響による1年の延期を経て、御開帳が幕を開けました。
前立本尊を拝んだ人:
「感動しました。本当に厳かな気持ちになりました」
前立本尊と「善の綱」でつながれた回向柱に触るとご利益があるとされています。
厨子が開いた直後に触った人は…
千曲市から:
「(タイミングは)狙ってないです。感動しました。また7年、みんなが幸せに過ごせるよう祈りました」
(記者リポート)
「初日から多くの人が列を作っていますが、こちらで消毒を行ってから実際に回向柱を触ることになります」
警備員:
「消毒液が3台ございます。ご利用ください」
期間中、多くの人が触る回向柱は感染対策を徹底。前後に手指消毒を呼びかけ、触れるのも1人1面です。
また、回向柱にもウイルスの働きを抑えるとされる光触媒剤がコーティングされており、期間中3回塗りなおします。
千葉から:
「来るときには心配していましたけど、消毒とかきちんと対策取られているので安心した」
神奈川から:
「(消毒用)アルコールとか置いてあったので、パワーをもらうため(触ろう)かなと」
長野市保健所も感染対策を視察―
長野市保健所・小林良清所長:
「(対策は)主催者側といらっしゃる方、両方が協力して初めて成り立つ。感染対策しながら、ゆっくり静かに参拝したり、街を楽しんでいただければ」
回向柱を触る列は一時、仲見世通りまで延びました。
1年延期されたことで新たな家族と共に御開帳を迎えた人も。長野市の砂川さんは4カ月の娘・あんちゃんを連れて訪れました。
4カ月の娘と参拝・砂川あずささん:
「『なんだろう』って感じで触ってましたけど、(娘に)よかったね~。健やかに育ってほしくて、来られてよかった。(1年延期も逆によかった?)そうですね」
待ちわびていたのは参拝者だけではありません。
(記者リポート)
「仲見世通りも御開帳一色。経済効果にも期待が高まります」
前回は707万人が訪れた御開帳。今回は期間が1カ月延長され、コロナで苦境が続く土産店や飲食店は巻き返しのチャンスと捉えています。
いろは堂・西沢明大さん:
「(第6波で)お客さんの動きも控えられていたので、かなり(人出は)多くなっている印象。(御開帳をきっかけに)もっと街が活性化していけば」
2日目の4日、朝まで雨が降りあいにくの天気となりましたが、それでも厚手の上着を着て多くの参拝客が訪れていました。
富山から:
「感謝の気持ちで触らせてもらいました。皆が幸せで健康に暮らしていけるように願った」
善光寺御開帳は通常より1カ月長い6月29日までの88日間。最大の法要、中日庭儀大法要は浄土宗が今月23日、天台宗は5月7日です。
長野放送[/MARKOVE]