「飯田お練りまつり」(長野県飯田市 3月25日)
数えで7年に一度行われる「飯田お練りまつり」が始まりました。初日の25日は、ハイライトでもある「日本一の大獅子」と「大名行列」が街を練り歩きました。
青空の下、巨大な獅子が舞います。数えで7年に一度の飯田お練りまつりが開幕しました。飯田・下伊那地域のさまざまな団体が伝統芸能を披露する祭りで、300年以上の歴史があります。
「東野大獅子」は、頭の重さ30キロ、胴体は25メートル、「日本一の獅子」と言われています。
訪れた人:
「かっこよかったです」
こちらは東野大獅子と並ぶ、祭りの目玉「大名行列」。江戸時代の参勤交代を再現しています。
終わりかと思いきや…
子ども:
「もっとやって!」
子ども(弟):
「お兄ちゃんが(槍は)重いって言ってたから、重くても投げてたからすごかった」
子ども(兄):
「街も明るくなって良いなと思った。うちは塩尻市だけど(祭りが)あまりないのでいいな」
祭り気分に包まれた飯田市内。
ただ、コロナの影響で今回は過去5回で最も少ない26の団体が出演する予定で、出演者は抗原検査キットで毎日検査します。
26日からは来場者の受け付けを設け、会場での検温とマスクの着用も確認します。
市民は…
市民:
「コロナでできるか分からなかったけど、できてうれしい」
開催に人一倍、安どする遠山東太郎さん(49)。今回初めて大名行列の先頭「化粧傘」を務めました。
今回、化粧傘を担当・遠山東太郎さん:
「こんなに多くの方が見に来ていただいて、拍手していただいて本当にありがたいことだなと」
遠山さんはこれまで、感染対策をしながら技を磨いてきました。
指導する宮下勝吉さん(60)は、前回まで3回連続で化粧傘を務めた大ベテランですが今回、遠山さんに大役を任せました。
宮下勝吉さん:
「リーダーシップのとれる男で仲間もいっぱいいて、私は東太郎しかいないと思って」
遠山東太郎さん:
「熱心に私を説得いただきまして、やるからにはここまできたら、引き下がるわけにはいかない。精いっぱいやることだけを考えて」
人気の大名行列ですが後継者不足は深刻。今回、44人の役者のうち、地元の本町三丁目で暮らすのは遠山さんただ1人。伝統を守る責任感を感じています。
遠山東太郎さん:
「見に来る方が少しでも喜んでもらえれば。へたくそですけど、一生懸命やらせてもらいたい」
いよいよ迎えた本番、遠山さんは堂々とした演技を披露しました。
遠山東太郎さん:
「のどがやられちゃって、はりきりすぎまして…」
宮下勝吉さん:
「のどあめ、なめてる?」
宮下勝吉さん:
「自信をもって堂々とやっているので、あとは胸を張ってやるしかない」
遠山東太郎さん:
「みんなで楽しく精いっぱいやりましょうということで、けさ、みんなに話したので頑張りたいですし、緊張はないので声だけ(つぶれないように)心配して頑張りたい」
飯田お練りまつりは、27日まで開かれます。
長野放送[/MARKOVE]