今井敦市長(左)に手作りのおんべを手渡す長田並喜さん
長野県茅野市豊平の大工、長田並喜(なみき)さん(71)は10日、間近に迫った諏訪大社御柱祭に向けて雰囲気が高まればと、手作りのおんべ1本を市に寄贈した。市は市役所ロビーに飾り、来庁者に見てもらう。
前回御柱祭で「おんべ職人」として始動した長田さん。市への寄贈は初めてになる。トウヒの角材をかんなで引いた長さ1.2メートルの極薄のかんなくず(リボン)約200枚で房を作り、赤い揚巻房や金色の幣はく、自筆の木札を取り付けた。
長田さんは作業に一緒に携わる妻のせつ子さん(68)と市役所を訪問。職人からおんべ作りの技を引き継いだ経過などを語った。今井敦市長は「ロビーに飾り、御柱年の雰囲気を味わってもらえるようにしたい」と感謝した。
長田さんはオリジナルの「おんべ作り教本」1部も寄贈した。「飾られているおんべを見て『作ってみたい』と思う人が出てくればうれしい。希望する人には教えるので、気軽に相談してほしい」と話した。
[/MARKOVE]