春宮に向け秋宮を出発する御霊代を乗せたみこし
諏訪大社下社の遷座祭は1日、長野県下諏訪町内で行われた。神事に奉仕する御頭郷を務める「原村・富士見町本郷・境地区」の大総代、白丁奉仕者ら約100人が行列をなし、ご神体「御霊代」を秋宮から春宮へと移した。
秋宮と春宮の間で御霊代を半年ごとに移す恒例の大祭式。2月1日の遷座祭は厳冬の神事で、ひっそりと遷座するのに対し、冬と一対をなす8月1日の遷座祭は、遷座の行列に加え、青柴を取り付けた舟形をした柴舟(お舟)を伴いにぎやかに行う。
コロナ禍のため、行列の規模を半分以下に縮小して実施。御霊代を乗せたみこしを中心とし、薙鎌などを持った白丁奉仕者や大総代らが列を組んで秋宮を出発。大社通りや大門通りを経て約2キロ離れた春宮に到着したみこしは、神楽殿の中を通り抜けて本殿へ。速やかに御霊代が安置され、神事が執り行われた。
富士見町東三地区・本郷大総代の五味幸太郎さん(67)は「今年は御柱祭も控えており、とにかくコロナの終息が待たれる。夏の遷座祭には柴舟が曳行され、にぎやかに行えることを期待している」と話していた。
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