長野放送
「第6波」の感染拡大で長野県内の高齢者施設では警戒を強めています。一方、年末から年始にかけ集団感染が起きた佐久保健所管内の高齢者施設の関係者は、県の初期対応を問題視し憤りの声を上げています。
小諸市の高齢者施設「ケアハウスのぞみ」。感染対策を徹底し、施設内ではこれまで1人の感染者も出していません。
しかし、同じ地域の施設で「集団感染」が発生し、警戒を強めています。
ケアハウスのぞみ・石原新治施設長:
「同じ地域で同業で出たということに関しては、自分たちも『明日は我が身』と思っていますので」
年末から年始にかけて、佐久保健所管内の高齢者施設では「集団感染」が発生。これまでに31人の感染が確認されています。
なぜ、ここまで感染が広がったのか?
施設の関係者によりますと、先月30日から31日にかけて利用者の感染確認が相次ぎ、佐久保健所に入院を要請しました。
しかし、保健所は「人手が足りない」「ベッドがない」といった趣旨の説明をし、「施設の中で見るように」と指示されたといいます。
受け入れ先が見つかるまでの2日間、感染者が施設内にとどまり、結果的に利用者・職員あわせて30人以上に感染が広がりました。
この関係者は「保健所の対応は後手に回っていた」「いま、残された職員が不眠不休で対応している」と憤りの声を上げています。
一方、佐久保健所はNBSの取材に対し、「受け入れ先の病院の体制も含めて検討した結果で、適切な対応をしたという認識」とコメントしています。
知事は…
長野県・阿部守一知事(1月4日):
「(施設内)に居続けていただいて、対処するケースもあります。施設の状況であったり、対応の可能性であったり勘案してそうしたケースもある。改善すべき点があるのかどうかという観点で、対応を振り返っていきたい」
「明日は我が身」と述べ、警戒を強めている小諸市の施設では一時、家族などの面会を認めていましたが、年末から再び、中止としました。
ケアハウスのぞみ・石原新治施設長:
「面会や何かをすると、完全に防げるかといわれると防げない部分もあるので」
いま、期待するのは一刻も早いワクチンの追加接種です。
ケアハウスのぞみ・石原新治施設長:
「3回目を打つと重症化しないとも言われているので、高齢者施設であれば早くに打って、皆さんが重症化しないようにしていただければ。一刻も早く打てるようになっていただければ」
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