長野放送
1月10日は成人の日。8日からの連休は長野県内各地で成人式が行われました。延期に感染予防と異例の式となりましたが、新成人にとっては大事な節目です。約300人の着付けをした長野市の呉服店から取材してみました。
新成人:
「久しぶり~」
8日からの3連休に各地で行われた成人式。今年も華やかな振り袖姿の新成人たちが集まりました。
9日朝4時過ぎ。まだ暗いうちから長野市の「たちばな長野本店」は動き出していました。
たちばな長野本店・市村健店長:
「一生に一度、記念の成人式なので、お客さまに喜んでいただける舞台をみんなで協力して演出したい」
1年で最も忙しい一日が始まりました。提携する美容室のヘアメイクも含めた着付けは9日の一日だけで、約300人。
去年は中止や延期などが相次ぎましたが、今年のシーズンはグループ全体で2000人ほどに上り、例年並みに戻りました。
たちばな・松本秀幸会長:
「せっかく選んでいただいたものが、式典等で着て出る機会がないというのは、かわいそうというか寂しい。こうやって機会があって、できるのはうれしい」
スタッフ:
「素敵に出来上がったね。ちょっとだけチェックするね」
大学2年生の小林悠莉さん(20)。着付けてもらったのは母親が着ていた「ママ振り袖」です。
小林悠莉さん:
「昔から母の着ていた姿を写真で見ていて、素敵だなと思ったので自分も着たいなと」
迎えに来た母親のもとへ…
小林さんの母親:
「着てくれたらうれしいなと思って見せたら気に入ってくれたので、本当にうれしい。(コロナで)心配したけど、開催できるので一安心です」
専門学校に通う丸山麗さんも「ママ振り袖」。客の1割ほどは持ち込みということです。
丸山麗さん:
「引き継がせてもらいました。似合ってるのか不安ですけど、頑張って着こなしたい」
丸山さんの母親:
「きれいだと思う。うれしいです。私の母に買ってもらったものなので、感無量です」
店は一度に最大35人を着付けられるよう準備しましたが、午前7時を過ぎると順番待ちも…。
担当者:
「中はもうフル満タンです。だいぶ待ちが増えてきている。この時間が一番ピークですね」
美容師:
「(朝)早かったでしょ」
西村理沙さん:
「5時半くらいなので全然…」
大学3年生の西村理沙さん。年齢は21歳です。
本来の式は去年でしたが、吉田地区は新型コロナの影響で1年延期に。購入した着物にようやく袖を通しました。
西村理沙さん:
「1年越しに開催していただけて、うれしい気持ちでいっぱい。華やかな感じに仕上がってすごくうれしい。友達と会うのも久々なので、みんなに会えるのが楽しみ」
吉田地区の成人式は昨年度と今年度の新成人が一緒に出席。久しぶりに友人と顔を合わせました。
西村さんは去年の新成人を代表して挨拶しました。
西村理沙さん(代表の挨拶):
「こうして1年越しに晴れの舞台・成人式に参加することができました。感謝の気持ちを忘れず、まい進いたします」
延期に感染予防の徹底とコロナの影響を受けましたが、新成人には大事な人生の節目の一日となりました。
新成人:
「できるか不安だったが無事できて、本当にうれしかった」
「両親などには感謝の気持ちを忘れずに、生きていく中で恩返しをしたい」
西村理沙さん:
「(振り袖を着て)すごく晴れやかな姿で、成長したなと実感。自分の夢とか目標に向かって、立派な社会人として、社会の一員になれるように頑張っていきたい」
この成人式ですが、来年度から名称などが変わりそうです。今年4月1日、民法改正で成人年齢が引き下げられ、飲酒や喫煙を除いて18歳で「大人」となるからです。
「18歳で成人式になる?」と考えられますが、長野県内各市町村に聞いたところ、検討中の市町村を除いた70市町村はこれまで通り「20歳」で開催する方針です。「18歳での開催は受験や就職の時期と重なり負担が大きい」というのが主な理由です。
一方、名称は変わりそうで、諏訪市は「成人式」から「二十歳の集い」という名称に変える予定だということです。
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