諏訪地方の冬の寒さを生かした角寒天の天出し作業が始まった=5日午前、茅野市宮川
長野県諏訪地方の冬の寒さを生かした特産の角寒天作りが茅野市内で始まった。五味喜一商店(同市宮川)は5日から、生天を屋外に並べて寒風にさらす「天出し」作業を開始。今後各店で本格化し、来年2月中旬ごろまで生産が続く予定だ。
原料となる海藻のテングサを大釜で煮出し、煮汁を型枠に流し込んで固める。同商店は4日から煮る作業を開始した。5日には従業員ら約15人が作業。棒状に切った生天を干し場に運び、むしろを敷いた木製の干し台に手際よく並べていった。
昼夜の寒暖差で凍ったり解けたりを繰り返して2週間ほどで仕上がる。昨季は後半に気候が暖かくなったが、70日間の作業はほぼ予定通りできたという。今季は平年並みの100万本の生産を計画し、首都圏や各地方、地元直売所などに出荷する。
同商店の五味昌彦さん(63)は「氷点下5~7度くらいの寒さが到来してほしい。寒い冬になることを期待している」と話した。
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