2人一組で仕事の悩みなどを話し、共有する参加者=茅野市のタイニーガーデン蓼科
長野県茅野市とちの観光まちづくり推進機構は27~29日、観光地で働きながら休暇を取るワーケーションのモニターツアー「茅野ウエルネスワーケーション」を同市の蓼科湖畔でキャンプ場などを運営するタイニーガーデン蓼科を主会場に開いている。県外に住む30~40代の8人が参加。心身をリフレッシュするとともに、参加者同士が対話して仕事で感じる「壁」の解決の糸口をつかんでもらう。効果を検証し、来年度にも旅行商品化を目指す。
地方創生を推進する国の「ワーケーション・オフサイトミーティング推進事業」の交付金を活用した取り組み。ソーシャル経済メディア「ニューズピックス」が運営するビジネススクールの卒業生から募集し、飲食業のマーケティング担当や人事コンサルタントなどとして働く人を選考。居住地は北海道や東京、愛知、福井、福岡と幅広く、モニター体験を自社の内外に広めてもらうことにも期待している。
ツアーでは蓼科湖畔のほか、ピラタスの丘にあるペンション、JR茅野駅前にあるコワーキングスペース「ワークラボ八ケ岳」を会場に、各自が抱える仕事の課題を伝えて助言し合い、解決法を見いだすワークショップを実施。余暇として寒天工場やみそ工場の見学、温泉入浴、ヨガなどを取り入れる。
初日は2人一組で対話し、3日間で解決したい課題について共有し、全員の前で発表。「新事業を行いたいが、ぼやっとしている。(意見を聞いて)言語化したい」「リモートワークをどう取り入れているか知りたい」などと話した。
終了後に参加者に行うアンケートでは事業の評価や、参加して変化した点などを尋ねる。来年1月下旬に県が都内で開くテレワークの情報発信イベントで、参加者に体験を報告してもらう予定だ。
市商工課は「コロナ後にテレワークが続くことを前提にワーケーションの受け入れ体制を整え、都市部から市内への人の流れをつくりたい」としている。
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