長野放送
おととし10月13日、長野市の千曲川の堤防が決壊。長野市内の住宅被害約4000棟、犠牲者17人(災害関連死含む)。新幹線車両センターも浸水…。濁流が町をのみ込んだあの日から、きょうで2年です。
おととしの台風災害で千曲川の堤防が決壊した長野市長沼地区から中継です。
アナウンサー:
「長野市長沼地区はこの時間、雨が少しずつ強く降ってきています。私の後ろに見えている体育館、壁や窓が壊れ中がむき出しになっています。ここは2年前の10月13日、台風19号災害によって決壊した千曲川の堤防からおよそ50メートルの場所にあります。2年前、町を濁流が飲み込んだままとなっていて、濁流の激しさをいまだ物語っています。きょう13日は地域の住民が犠牲者を追悼し、復興への思いを新たにする一日となりました。きょう一日の動きをVTRにまとめました」
12日夜から雨が降り続いた長沼地区。あちこちにできた更地には水たまりができていました。
住民:
「気持ちが整理できない。いくら(復旧が進み)家ができても…」
おととし10月13日の未明、千曲川の堤防が決壊。市内の住宅被害はおよそ4000棟。濁流の中、2人が犠牲となり、避難の長期化で災害関連死も15人にのぼりました。
長沼支所ー
「黙とう」
住民:
「(二度と災害が)来てもらっちゃ困る。堤防を確実なものにしてもらわなくちゃ」
豊野公民館ー
「黙とう」
住宅被害が広がった豊野町では、住民60人が集まり復興の集いが開かれました。
全壊した自宅を再建した倉田圭司さん。多くの人が地区を離れ当初、「ゴーストタウンになってしまうのでは」と危惧したことなど、この2年を振り返りました。
倉田圭司さん:
「(被災前)120戸ほどだったのが(翌年の1月には)3、4軒しか人が住んでいませんでした。悩んでいたけど戻ることに決めたと聞くたびに本当にうれしくなりました」
長沼小学校でも全校集会で黙とうが捧げられました。校舎が浸水した長沼小。児童は仮校舎での学校生活を経験しました。
小学校は10月13日を「長沼防災の日」と定めていて、13日は児童たちが防災学習の成果を発表しました。
4年生の発表:
「大雨や台風の時はライブカメラで川の様子がどうなっているか見ることが大切」
自宅が被災した児童も多くこの2年、防災への意識を高め合ってきました。
6年生:
「被災から2年、経験を忘れないようにしようということで、区切りとして特別な日」
「まだ経験したことない人たちにも、減災や防災の大切さを伝えていきたい」
堤防決壊から2年。地域では犠牲者の追悼と復興や防災への思いを新たにする一日となりました。
長野放送[/MARKOVE]