長野放送
死者・行方不明者63人を出した御嶽山噴火災害からきょう9月27日で7年。遺族と行方不明者家族で作る「山びこの会」は、きのう26日、規制が続く「八丁ダルミ」に初めて足を踏み入れました。会では犠牲者の慰霊とともに二度とこうした災害が起きないよう活動を続けています。
26日、雨の御嶽山を登る「山びこの会」のメンバー。目指すのは山頂付近の「八丁ダルミ」です。多くの人が亡くなった「八丁ダルミ」は噴火口に近く、今も立ち入り禁止が続きます。
特別に許可された4家族8人が噴火後初めて、肉親の最期の地に足を踏み入れました。
松本市の伊藤魁さん。父親の保男さん(当時54)はここで噴火に遭遇したと見られています。
父・保男さんを亡くした伊藤魁さん:
「八丁ダルミで手を合わせた時は、『父さんやっとここまで来れたよ』と手を合わせた」
ただ、保男さんが亡くなった場所は、危険だとして規制がかかり、26日はたどり着けませんでした。
父・保男さんを亡くした伊藤魁さん:
「本当の願いは父の亡くなったところまで登りたい」
噴火から7年、遺族らはそれぞれの思いで手を合わせていました。
これ以上犠牲者を出さない…。
山びこの会は7年間活動を続けています。
27日朝は王滝村の登山口で「ヘルメットを被ろう」といった注意点を書いたキーホルダーを登山者に配りました。
山びこの会・シャーロック英子さん:
「7年がたち、やっと態勢的にも気持ち的にもこういった活動に移っていこうと」
王滝村は新たなシェルターを設置するなどして来年秋にも「八丁ダルミ」の規制解除を目指しています。
また、噴火の教訓を伝える「ビジターセンター」が来年、オープンする予定です。
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