茅野市高部を流れる下馬沢川では台風14号の雨による大きな増水は見られなかった=18日午前、下馬橋下流
台風14号は18日、紀伊半島付近を東に進み、同日午後に温帯低気圧に変わった。県内は雨の峠を越え、8~9月の大雨被災地など諏訪地方で被害は確認されなかった。大雨予報を受けて17日に区独自の避難方針に基づく事前避難を呼び掛けた茅野市高部では、住民がひとまず安堵の表情を見せた。
土石流が流れ込んだ区内の下馬沢川上流付近にある火葬場「静香苑」の雨量計でも18日朝、多量の雨は観測されなかった。災害への警戒のため自宅で過ごした藤森芳久区長は夜中に何度も目が覚め、雨の状況を確かめたという。大雨にならず、「本当に助かった」と胸をなで下ろした。
下馬沢川近くに住む上原一弘さん(75)は、いつでも避難できるよう準備していたが、台風が予想より南側を進んだこともあり、避難することはなかった。今後に向けて「大雨が降ると不安。河川の安全対策を第一にやってくれることを願っています」と話した。
市によると、避難所として開設した宮川地区コミュニティセンターには17日夜に最大3世帯8人が避難し、うち1世帯2人が同センターで一夜を明かした。
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