新人警察官の「道しるべ」となっている教官
犯罪と向き合い、市民生活を守る警察官。警察学校の教室「教場」では、新人警察官が一人前を目指し、日々、鍛錬を積んでいる。若者たちの「道しるべ」となっているのが先輩でもある教官だ。何を求め、託そうとしているのか、「教場」の一日に密着した。
【動画で見る】“教場”の一日 教官たちの思いは「強く、優しく」 新人警察官の道しるべに
■新人警察官を鍛え励ます教官
敬礼
寮生活をしながら心身を鍛え、知識を身につける新人警察官たち。ここを卒業しないと現場には配属されない。
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「目線がきょろきょろしていると、それだけでおどおどしている警察官に見える。信頼されないんだよ、もう少しビシッと信頼されるような敬礼をする」
犯罪と向き合い、市民生活を守る警察官。礼儀の他、団体行動に不可欠な規律や協調性を学ぶ必要がある。
「点検・礼式・教練」の授業
それを如実に表しているのが「点検・礼式・教練」の授業だ。
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「手錠!」
「曲げすぎ、少し手を伸ばす」
装備品の点検、基本的な動作を細かく確認する。
警笛
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「警笛ひとつとっても自信がないやつは、音色が全然だめだよ、伝わってこないよ。警笛をふくだけでも自信を持って堂々とやる」
学生たち:
「はい!」
長野県警察学校・志村圭一術科係教官
指導するのは教官歴2年目の志村圭一教官。
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「第1列、3歩前へ進め」
「敬礼!」
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「敬礼ひとつとっても、その姿が警察官の象徴として一般市民に見られるところでありますので、卒業すると訓練する機会が減りますが、警察官としては必要な訓練になりますので、卒業してからでも必要になってくる」
■「術科」のエキスパートが指導
志村教官は長く機動隊に所属 提供:志村教官
警察学校の教官は「警部補以上」の警察官の中から選ばれる。つまり経験を積んだ警察官ということ。
志村教官は長く機動隊に所属。警備や災害出動にあたってきた。そして武道や逮捕術など「術科」のエキスパートだ。
「逮捕術」の授業では実践的な指導
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「腰を入れて、ただ打つな」
犯人を制圧する「逮捕術」の授業では実践的な指導も。
県警察学校・志村圭一術科係教官:
「狭いよね、ぶつかる可能性も多分ある、ただ一線に出て現場は選べない。必ずしも広いわけじゃないし、足元がいいわけでもない。与えられた環境の中で職務執行しなくてはいけない。ぶつからないように後ろの気配を感じながらなおかつ犯人に対して、技を出してく。目の前の犯人だけではなく周りの状況も視野に入れながらやる」
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