今年は4月2日から採卵開始。諏訪湖に流入する宮川、島崎川、砥川・十四瀬川に遡上するワカサギから採卵したが、上川と横河川では河床状況が不良のため採卵しなかった。県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)によると、昨年末までは資源量(ワカサギの匹数)は十分だったが、1月になりワカサギの成長が低下。成熟し産卵に適する個体が減少し、遡上するワカサギも少なかった。
県水産試験場諏訪支場では要因は不確定としながらも、「3月の調査では未成熟の個体が多く、産卵に適する2年魚が少なかった。湖内のワカサギ総量に対して餌が不足していた可能性もある。5~6月に魚群探査機を使って、資源量の調査を行いたい」としている。
同漁協は、諏訪湖の生態系回復に向けた動きが不十分―とし、「諏訪湖の生産力の変化を研究する機関が稼働できていないことを懸念している。生態系回復への対応が手遅れにならないように要望したい」としている。[/MARKOVE]