きのう4月5日、警察に運びこまれる「びんずる尊者像」
5日、長野市の善光寺から「びんずる尊者像」が盗まれた事件で、逮捕された男は「びんずるに恨みがあった」という趣旨の供述をしていることが分かりました。一方、像は6日午前11時前、長野中央警察署を出て、まもなく善光寺に戻されます。警察によりますと、目立った傷などはないということです。
5日午前8時半過ぎ、善光寺から「びんずる尊者像がなくなっている」と警察に通報がありました。残っていたのは台座と座布団のみ、像だけが盗まれていました。すでに参拝者もいる午前8時から8時半の間に盗まれたといいます。
警察によりますと、防犯カメラには作業服を着た男1人が毛布のようなもので像を包んで運ぶ様子と男が乗り込んだ乗用車が映っていて、事件発覚からおよそ2時間半後、松本市内で防犯カメラに映っていた乗用車を発見、車の中から像も見つかりました。
そして、盗みの疑いで熊本県御船町の森本晋太郎容疑者34歳を逮捕しました。容疑を認めているということです。
森本容疑者は6日午前、検察に身柄が送られました。捜査関係者によりますと、容疑者は「びんずるに恨みがあった」という趣旨の供述をしているということです。
「びんずる尊者像」は長野中央警察署に運ばれ、1日、署に置かれ、6日午前11時前に出発、まもなく善光寺に戻されます。
びんずる尊者像は「体の悪い部分と同じところをなでると治る」とされている。300年以上安置されているとされ、「なで仏」として多くの参拝者に親しまれてきました。
善光寺の林明晋寺務総長は5日、取材に「防犯対策を見直したうえで、今後も普通に触れるようにこちらに安置したいと思います」と話しました。
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