長野放送
今年度で閉校する長野市の信更中学校で卒業式が行われ、最後の卒業生6人が巣立ちました。閉校式のあと、校舎が開放され住民が思い出の学び舎を懐かしんでいました。
長野市の山あいにある信更中学校。3年生6人が特別な思いで卒業式に臨みました。
卒業生代表・畠山瑛太さん:
「信更中は今年度で閉校してしまいます。閉校は悲しいですが、学んできたことを忘れず、高校でも頑張りたい」
今年度で閉校する信更中。6人は最後の卒業生です。
信更中は戦後まもない1949年、信田村と更府村の組合立として設立されました。
生徒はピーク時500人ほどいましたが過疎化や少子化で減少し、閉校が決まった昨年度は20人でした。
閉校後を見据え、1、2年生は今年度から別の中学校へ移り、最後の1年間は3年生だけ。小学校から同じ顔ぶれの6人で学校生活を送りました。
生徒会長・大矢悠衣さん(去年9月):
「一緒にいた年数が長いので、お互いのことが分かっていたりとか、信頼している部分が大きいので、(結束は)強いと思います」
2022年10月には保護者や地域住民も集まり最後の文化祭と、閉校記念式典を開きました。
閉校前の思い出に風船を…。
また、昭和33年度の卒業生からは「中学校での思い出を大切に」と2月、校歌のオルゴールが贈られました。
そして、迎えた最後の卒業式。
信更中学校・小尾昭人校長:
「74年の歴史ある信更中の最後の卒業生であることを誇りに、笑顔を忘れず、夢と希望を持って未来に羽ばたいてください」
校歌も歌い納め…。
続いて行われた閉校式には地元の住民ら40人も参加しました。
生徒会長・大矢悠衣さん:
「私たちが愛している信更中学校は、忘れない限り、心の中で生き続けます」
校旗を返納…。
長野市教委・丸山陽一教育長:
「令和5年3月31日をもって、閉校することをここに宣言します」
卒業生・大矢一輝さん:
「うれしい気持ちもあるが、母校がなくなる悲しさもあって複雑。信更中で得た経験をもとに頑張りたい」
卒業生・西村裕之進さん:
「最後の卒業生として完璧に卒業できた」
卒業生・藤井飛龍さん:
「最後の文化祭を6人で成功させたことが思い出」
卒業生・三沢桃花さん:
「後輩も先輩もいなくてさみしい気持ちもあったが、小さい頃から一緒に過ごしてきた6人なので、苦労もあったが乗り越えられた」
閉校式後は住民に校舎が開放されました。
昭和38年度の卒業生:
「信更中学校がなくなっちゃう…。さみしい、やっぱり…」
最後の卒業生の門出を見送った山あいの学び舎。74年の歴史に幕を下ろしました。
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