解氷した諏訪湖を背に「明けの海」を宣言する八剱神社の関係者=4日午前7時ごろ
諏訪湖の氷がせり上がる御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる八剱神社(長野県諏訪市小和田)は立春の4日、今季の御神渡り出現は難しいとして「明けの海」を宣言した。1月下旬から全面結氷が4回あり期待が高まったが、2018年以来5年ぶりの出現とはならなかった。
同神社が測定した同日午前6時30分時点の気温は氷点下3.8度、水温は0.5度だった。湖面は観察場所付近のみ氷に覆われ、その他は波打っていた。厚さは最大で6センチで、氷上で氷斧を使って確認した。しかし、今後の結氷は望めないとして宮坂清宮司(72)は明けの海とし、今季の観察に一区切りを付けた。
宮坂宮司は「寒気が続かなかった。全面結氷しても翌日には解けて振り出しに戻る。その繰り返しだった」と約1カ月間の観察を振り返った。
同神社は18日に「注進奉告祭」を開き、今年の結果を神前に奉告する。
今回の明けの海は、連続した記録が残る1443年以降79回目。平成となった1989年以降は26回を数えている。
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