新海誠監督(16日・長野市)
大ヒット中の映画「すずめの戸締まり」を手がけた、長野県小海町出身の新海誠監督のインタビューです。東日本大震災など「災害」をモチーフとしつつ、「わくわくするエンターテインメント」として届けることができたということです。
新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」。17歳の高校生・鈴芽は不思議な青年と出会い、災いをもたらす「扉」を尋ねる旅に出ます。「君の名は。」「天気の子」に続く大作です。
16日、NBSを訪れた監督にお話を伺いました。
小海町出身・新海誠監督:
「何よりもエンターテインメントを作ろうと。わくわくする面白い映画として観客に見てほしい」
「東日本大震災」という現実に起きた災害を重要なモチーフとしつつ、娯楽作品としての完成度を追及したといいます。
小海町出身・新海誠監督:
「見る人にとっては冒険物語と思ってもらえるだろうし、難しい親子関係を描いた話だと思ってもらえるかもしれないし、震災の記憶をつなぐような映画に受けとめてもらえるならそれもうれしいし、誰が見ても何か少しだけ心に触れるものを少しでも多く詰め込みたいと思って作った映画です」
特に、若い世代に向けては…。
小海町出身・新海誠監督:
「(震災が)11年前というのは、はるか昔のことに思えるかもしれないけど、高校生の主人公のような子であっても、11年前の出来事と結びついている人は、この日本にはたくさんいるんだよと感じていただけるのであれば、映画にできることのプラスアルファとしてはとてもうれしい」
故郷・小海での記憶も反映されていて、初期の頃からこだわる美しい空の描写は今作でも見ることできます。
小海町出身・新海誠監督:
「南佐久の空の表情というのは、とても豊かなんですよね。信州で眺めていたような空の風景が映画の中にはたくさん見つけることができると思うし、自分の知っている景色も、あそこもそうだと、あそこもそうだと探すような気持ちでも映画を見ていただければ、信州の方に見ていただければ幸せだと思います」
「すずめの戸締まり」は県内各地の映画館で公開中です。
長野放送[/MARKOVE]