平山トンネルの貫通を祝ってペットボトル飲料で乾杯する参加者
長野県岡谷市と諏訪市にまたがる中央道諏訪湖サービスエリア(SA)への諏訪湖スマートインターチェンジ(仮称、IC)整備事業で、県が施工するアクセス道路に建設中の平山トンネルの貫通式が9日、岡谷市湊の現地であった。施工業者や県、市、地元小坂区の関係者ら約100人が出席し、無事な貫通を祝った。今後、内部にコンクリートを施すなどして来年5月に完成する予定。供用開始は2023年度末を目指すスマートIC開通と同時の見込み。
トンネルは諏訪湖畔の県道岡谷茅野線(岡谷市湊)から同IC付近を経て県道諏訪辰野線(諏訪市豊田)を結ぶ全長2.4キロの新設県道の一部。延長130メートルで、道路幅は7.5メートル。うち車道は両側計6メートル。地層が軟らかいため、発破ではなく大型機械による掘削工事を採用した。この日も機械で掘削して一部が貫通すると、出席者から拍手が起きた。
県諏訪建設事務所の胡桃敏成所長は施工業者らに感謝した上で、「残りの工事も立派に完成できるようお願いしたい」とあいさつ。今井竜五市長は「スマートICが完成すれば生活の利便性向上や地域活性化など多方面にわたり寄与する」と期待を込めた。施工する岡谷組(岡谷市)の野口行敏社長は「貫通は大きな節目だが、後半もいろいろな工事がある。地元の皆さまの理解や協力を得て工事を進めたい」と述べた。
県がアクセス道路として施工する新設県道のうち、岡谷市側の1.4キロ分は23年度末の完了を目指して工事しており、諏訪市側の1キロ分は詳細設計や用地買収・補償を進めている。
スマートICの事業主体は4団体。県以外では、諏訪湖SAへの接続部分を中日本高速道路が整備し、アプローチ道路は上り線側を諏訪市、下り線側を岡谷市が建設する。
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