脱炭素に向けて展示されている電動ミニカー。多くの来場者からの注目を集めた
長野県諏訪市の諏訪湖イベントホール(旧東洋バルヴ諏訪工場跡地)を主会場に開いている県内最大の工業見本市「諏訪圏工業メッセ2022」は14日、2日目を迎えた。前日を539人上回る5405人(速報値、主催者発表)が来場し、出展社の関係者と来場者の商談や情報交換が本格化。世界的に取り組みが進む「脱炭素」関連の出展品にも、高い関心が寄せられた。
ホビー製品の企画、製造、販売を手掛けるピーエムオフィスエー(同市)は、1人乗り電気自動車(EV)を展示した。家庭用コンセントで充電でき、最高時速約60キロ、最長距離80~100キロを走行できる。中国で生産され、同社が輸入を手掛けていることから展示した。
来場者は、見慣れない車に興味津々。充電口を見たり、運転席に座ってハンドルに手をかけたりして性能を確かめていた。同社社員は「通勤や街乗りには使い勝手がいい車。脱炭素の動きやガソリン価格の高騰もあるので、多くの人に見てもらいたい」と話した。
脱炭素に向けた具体的な取り組みを促そうと、NPO諏訪圏ものづくり推進機構環境研究部は、脱炭素に関するブースを初めて出展した。諏訪地域6市町村の二酸化炭素排出量や、脱炭素に向けた取り組みの現状などをパネルで紹介。電気やガソリンを使用した際の排出量を、実物の炭素で示すコーナーも設けた。
同NPOの五味知佳士理事は「脱炭素に取り組まなければと思っていても、何から始めればいいか分からない企業関係者は多い。理解を深め、行政や商工会議所と連携して実現させてほしい」と話していた。
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