霧ケ峰ドッグスポーツフェスティバルで、選別競技に取り組む犬と訓練士＝霧ケ峰スキー場
長野県諏訪市長杯霧ケ峰ドッグスポーツフェスティバルが10日、同市郊外の霧ケ峰高原で2日間の日程で開幕した。霧ケ峰ドッグ倶楽部（諏訪市）が「犬の聖地」づくりに向けて開いた第1回大会で、シェパードやラブラドールレトリーバーなど121頭と愛犬家が全国各地から集まり、足跡の追跡や臭気の選別といった競技を繰り広げている。初日は、612頭が出場する犬の障害物競走大会（信州八ケ岳アジリティークラブ主催）が霧ケ峰運動場で開催され、約700組の犬と飼い主が秋の高原で楽しいひとときを過ごした。
同倶楽部は会員制ドッグクラブとして今年1月に発足。専用ドッグランの整備などを計画し、60年以上前から訓練犬の競技会が続く霧ケ峰をドッグリゾートに発展することを目指している。霧ケ峰の活性化に向けて市が設置したKRT（霧ケ峰リボーンタスクフォース）プロジェクトにも参画している。
同フェスは諏訪市と諏訪観光協会が共催。強清水の霧ケ峰スキー場や蛙原などを会場に、足跡の経路をたどる「追求」、臭いを嗅ぎ分ける「選別」、指示通りに行動する「服従」の3種目を行い、北海道から九州までの101頭が訓練士とポイントを競った。一般参加の20頭が集うレクリエーション、犬に関するグッズやサービスのブースもあり、大会を盛り上げた。
開会式で、同倶楽部の小川智子理事長は「地元の温かな協力で盛大な大会が開けた。日頃の訓練と練習の成果を発揮し、楽しいひとときを過ごして」とあいさつ。同市の後藤慎二副市長と吉澤美樹郎市議会議長が「霧ケ峰を愛し育むパートナーとして一緒に盛り上げたい」などと祝辞を寄せた。小川理事長は取材に「日本の真ん中にある霧ケ峰を犬と愛犬家の聖地にしたい」と語り、動物愛護の啓蒙や国際大会の誘致に意欲を示した。
同大会は、霧ケ峰で開くイベントを対象に市が宿泊料金3000円を補助する霧ケ峰宿泊付きイベント誘客事業に認定されており、市観光課によると霧ケ峰を中心に市内4施設で約100人が利用したという。最終日の11日も競技を続け、表彰式が行われる。
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