重さ3キロと15キロのまきを背負ってスタートする「西駒んボッカ」の出場者=伊那市鳩吹公園
中央アルプス将棊頭山(標高2730メートル)直下の山小屋西駒山荘へまきを背負って駆け上がるレース「第8回西駒んボッカ」(西駒こまくさ会主催)は4日、長野県伊那市横山の鳩吹公園を出発地点に行われた。エントリーした県内外の約150人が、部門別に重さ3キロと15キロのまきを背負い、ロードと登山道を組み合わせた11.6キロ、標高差1750メートルのコースでゴールまでのタイムを競った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で一昨年、昨年と中止し、3年ぶりの開催。出場者は午前6時30分に同公園をスタートし、桂小場経由で標高2690メートルの西駒山荘を目指した。
今年は新型コロナの感染対策で、恒例の前夜祭などを取りやめてレースのみ実施。当日朝の競技説明会で、西駒こまくさ会長の白鳥孝伊那市長は「大会は化石燃料を使わず自分たちの手でストーブ燃料のまきを確保するという二酸化炭素削減の象徴的な取り組み。皆さんの力をぜひお借りしたい」と呼び掛けた。
登山歴8年で前回大会の女子15キロの部で優勝し、今年も出場した中田瑠美さん(45)=東京都=は「前回のタイムは約3時間50分だったが、今回は少しでもタイムを縮めたい」と意気込み、「いい大人が重いまきを背負って登山するところが面白い。せっかく出場するのだから背負うまきは15キロにした」と話した。
同山荘の建て替えを記念して2013年に始まったレース。当初は国登録有形文化財の石室に敷くレンガを背負ったが、第5回大会から山荘のストーブで燃料に使うまきを運んでいる。
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